採尿検査

採尿検査について

尿のもとは血液です。血液が腎臓でろ過されて、老廃物などを水分と一緒に体外に捨てる(排泄する)ためのものが尿です。
尿の変化を調べると尿をつくっている腎臓や尿の通り道である尿路をはじめ、全身のさまざまな情報を得ることが出来ます。
当クリニックでは、まず目で見て尿の色・混濁等の他に、試験紙によって尿検査を行っています。
尿蛋白
蛋白尿は腎臓病の主要な症状ですが、腎臓病は自分では気づきにくく、重要な検査です。
ただし、運動後・発熱時・立ちっぱなしでいた時などにも生理的に蛋白尿となることもあります。
尿潜血
腎臓や尿路の異常の重要なサインである「血尿」をみつける検査です。
尿糖
血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が170mg/dl前後を超えると尿中にもブドウ糖が漏れ出るようになり、尿糖検査で陽性になります。ただし、尿糖だけで糖尿病と診断されるわけではないので、これはスクリーニング(ふるいわけ)検査として重要です。
尿PH
通常なら弱酸性ですが、脱水症などでは酸性に、尿路感染症や腎不全になるとアルカリ性に傾きます。
尿ケトン体
ケトン体とはエネルギー源としてブドウ糖の代わりに脂肪が分解されたときに生じる老廃物です。食事がとれない時などに尿中に増えます。
尿ウロビリノーゲン
肝臓や胆道の病気によって黄疸があらわれますが、その前に陽性になることがあります。
試験紙の検査が陽性だからすぐに病気というわけではありませんが、潜んでいる病気を知る上でとても大切な検査となります。